まだそれほど環境を理解していないが、テンペスト・ブロックの各エキスパンションのリリースイベントに参加した経験と前回のドラフトの結果を踏まえて、この環境について現在感じていることを書いてみる。後で見返してみたとき何か新しい発見があるかもしれないしね。

1.卓が立たない

TSEドラフトの最大の難関。ドラフト待ちのプレイヤーは常に0人で、4人くらいからなかなか人数が集まらない。日本時間の深夜に卓が立つことはほとんどないので、明け方(アメリカとの時差は10時間くらい。基本的にアメリカが夜の時間帯がMOにログインしているプレイヤー数が最大となる)にプレイするしかない。全く卓が立たないので、前回の賞品のパックはすでに行き場を失っている。


2.シャドーはそれほど危険ではない

テンペストブロックといえばシャドーみたいな印象があるけど、コモンのシャドークリーチャーはそれほど多くない。最近のエキスパンションと比べるとテンペストはカードの種類が多いため、シャドーを固め取りするというのはなかなか難しい。また、使いやすいシャドー対策カードもコモンに存在するため、他のエキスパンションでいう飛行と同じくらいの強さに落ち着いている。むしろテンペストの場合、数が少ない飛行の方が止められない可能性が高い。


3.タフネス1に人権がない

シャドーがそれほど怖くない理由の一つにカードアドバンテージを失わずにタフネス1を殺す手段が多いことが挙げられる。


タフネス1<(0-1交換の壁)<タフネス2<(大半の除去で死ぬ壁)<タフネス3、4<(電撃破、音波の炸裂、炎の波を耐える壁)<タフネス5以上(神)


《ルートウォーターのハンター/Rootwater Hunter》、《投火師/Fireslinger》、《ふにゃふにゃ/Searing Touch》、《煮沸するサラマンダー/Scalding Salamander》、《生皮ムチ/Bullwhip》このあたりはドラフトでよく見かける上にカードを使わないでタフネス1を狩ってくるので、デッキの大半がタフネス1という状況は避けたい。下手をすれば、これらのカード1枚で封殺される恐れがある。
また、2点除去の次が4点除去の環境なので、タフネス2と3の間には大きな壁がある。《エヴィンカーの正義/Evincar’s Justice》に巻き込まれないっていうのは本当に大きなメリット。
飛行が強く、タフネス5以上は神。つまりこの2つの符号が意味することは一つ・・・
《殺人鯨/Killer Whale》は強カード!

Killer Whale / 殺人鯨 (3)(青)(青)
クリーチャー — 鯨(Whale)
(青):殺人鯨はターン終了時まで飛行を得る。
3/5


4.バイバックが強すぎる

先ほどシャドーがそれほど環境を支配していないと述べたが、テンペスト環境で最も危険なのはバイバック呪文である。テンペストドラフトはクリーチャーが弱いため膠着しやすく、
ゲーム終盤に《中断された埋葬/Disturbed Burial》や《転覆/Capsize》、《不断の霞/Constant Mists》あたりが回り始めるとワンサイドゲームになる。パーマネントを対象に取る呪文なら対象不適正にして立ち消えさせるという解決方法もあるが、基本的には止める手段はほとんどないため、他の環境よりも相対的に打ち消し呪文の価値は高い。

Constant Mists / 不断の霞 (1)(緑)
インスタント
バイバック ― 土地を1つ生け贄に捧げる。(あなたはこの呪文を唱えるに際し、他のコストに加えて土地を1つ生け贄に捧げてもよい。そうした場合、その解決に際し、このカードをあなたの手札に加える。)
このターンに与えられるすべての戦闘ダメージを軽減する。

Disturbed Burial / 中断された埋葬 (1)(黒)
ソーサリー
バイバック(3)(あなたがこの呪文を唱えるに際し、あなたは追加の(3)を支払ってもよい。そうした場合、その解決に際し、このカードをあなたの手札に加える。)
あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それをあなたの手札に戻す。



5.高いカードが多い(ような気がする)

MOでドラフトを中心に遊ぶプレイヤーはいかにして勝つかという話題以外に、そのエキスパンションに多くのチケットと交換できるカードがどのくらいあるかといった話題に興味があると思う。参加費として2tix必用だから、84で2回に1回決勝まで行ってスプリットを繰り返しても2tix以上のマネーレアが取れなければマイナス収支になっちゃうしね。
ということで、2010/2/12現在のテンペストブロック高額カード一覧をつくってみた。(単位はtix)


謙虚/Humility 4.50
魔の魅惑/Aluren 5.00
貿易風ライダー/Tradewind Rider 5.00
呪われた巻物/Cursed Scroll 5.00
大地の知識/Earthcraft 6.50
反射池/Reflecting Pool 6.50
直観/Intuition 7.50
時間のねじれ/Time Warp 12.00
不毛の大地/Wasteland 12.00
丸砥石/Grindstone 16.50

ヴォルラスの要塞/Volrath’s Stronghold 5.50
ドリーム・ホール/Dream Halls 6.00
モックス・ダイアモンド/Mox Diamond 32.00

憎悪/Hatred 4.50
スパイクの織り手/Spike Weaver 4.50
大変動/Cataclysm 6.00
抵抗の宝球/Sphere of Resistance 7.50
マナ結合/Manabond 10.50
繰り返す悪夢/Recurring Nightmare 15.00
裏切り者の都/City of Traitors 26.00
適者生存/Survival of the Fittest 42.00
ドルイドの誓い/Oath of Druids 54.00


M10で《悪斬の天使/Baneslayer Angel》狙うより効率が良い気がしないでもない。ただ、悪斬は大抵の場合ピックすればプレイヤーに勝利をもたらしてくれるけど、テンペストレアはサイドボードから出てくることはほとんどない。


こんな駄文を最後まで読んでくれた方はTSEドラフターの素質があると思うので、時間とチケットに余裕があるなら参加してみてはいかがでしょうか?
環境は本当にカオスだけど、手探りでMTGをやっていた頃の感覚が戻ってきてきっと楽しいと思いますよ。


コメント

bun
2010年2月12日12:56

こんにちは。初めまして。bunと申します。
TSEドラフト面白そうですね。
こう言う環境を俯瞰的に見せてくれるエントリは非常に参考になります。
勝手ながら、こちらからもリンクさせていただきます。
よろしくお願いしますm(_ _)m

mochi
2010年2月12日14:07

>>bunさん
初めまして。リンクありがとうございます。
bunさんの記事が非常に参考になったのでリンクさせて頂きました。
最近のエキスパンションのドラフトも面白いですが、TSEドラフトは懐かしさから来る面白さがあると思いますよ。

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